長崎県 平戸市商工会様

海外進出サポート事業

手軽さと安心感から即テスト販売へ

地域の特産品のプロモーションをされている方なら、皆さん一度は、海外での販売に興味を持たれたことがあると思います。でも、何からどう始めたらいいのかわからず、なかなか実行に移せない、という声が多いのも事実。仮に、海外の展示会に出展できたとしても、出展費や旅費などに数百万の費用がかかるなど、コストの壁も決して低くはありません。
平戸市商工会様も、同じような理由で、海外進出に踏み出せずにいた組織のひとつ。そこで、当社から、シンガポールでのテスト販売をお勧めしたところ、「商品の輸出から販売促進まで、すべて任せられる」、「テスト販売の結果もしっかり分析し、フィードバックされる」という安心感、さらに、予算も非常にリーズナブルだったため、平戸名物の「あご（トビウオ）」の製品を手掛けていらっしゃる現地会社数社に、ご参加いただけることに。まずは、「海外で、自社商品はどう評価されるのか」を情報収集し、今後の売り方を考えていくマーケティング調査の感覚でトライしてみる流れとなりました。

お客様の声を生かし、パッケージを改良

テスト販売した中に、「あごだし」を使った豚骨ラーメンがあったのですが、現地では青魚はDHAやEPAが摂取できる健康食品のようなイメージがあるため、身体に良い面をアピールして販売。また、シンガポールでは今、豚骨ラーメンが大人気で、日本のラーメン店も出店するほどのブームでもあったため、「made in JAPANの豚骨ラーメンが、簡単に作れる」気軽さも打ち出しました。
結果、本格貿易には結びつかなかったのですが、現地スタッフが集めたお客様の声から、次のプランを考える上で役立つたくさんの情報が得られました。今回、購入のハードルになったのは、値段が少し高かったこと、そして、豚骨＋あごだしのスープは、豚骨の臭みが減った上に、あごの旨味がプラスされた絶品の美味しさなのですが、それが言葉でうまく伝えられなかったこと。馴染みのない組み合わせの味が想像しにくく、手が出しにくかったという回答も多くあり、次に生かせる課題を浮き彫りにすることができました。
現在は、あごだしラーメンのパッケージを日本語から英語に一新し、前回伝えきれなかった商品の魅力を、しっかりと伝えていくプランを立てています。今後も繰り返しトライして知見を重ね、より現地の人に響く商品へと成長させていくお手伝いをさせていただきたいと思います。